鉢&田島征三・絵本と木の実の美術館

本日開館| OPEN| 10:00 - 16:00

2024.11.8(金)

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Tashima Seizo Picture book field

絵本のはらっぱ

花じんま

「かれきにはなをさかせましょう~!」でお馴染みの民話「はなさかじいさん」を土佐弁で再話した、田島征三の「花じんま」。

出版社
福音館書店
作者
再話・絵 田島 征三
発行年
2013年
価格
1,430円(税込)

「じんま」は「じいさん」のこと。
ひとのいいじんまと、いじくそのわりいじんま、それに「しろ」という白い犬が登場します。ひとのいいじんまの幸せを横取りしようとする、いじくそのわりいじんま。しろの「ここほれわんわん」というくだりは、とても有名です。小判がどっさりでてくるストーリーもありますが、田島征三はくしやかんざしとして描いています。いじくそのわりいじんまにしろが殺されてしまい、お墓から生えた太い木から作った杵(きね)と臼(臼)も燃やされてしまいます。
「木に花を咲かせるときにまいているものは?」
これは、しろの魂が宿った、いじくそのわりいじんまに燃やされてしまった松の木の「灰」だったんですね。
ひとのいいじんまが村中の枯木に花を咲かせると、花の後に果実が実りお話が終わります。
「めでたし めでたし」は、「よかったちや よかったちや」
と表現されています。

田島征三は幼少期に高知県で過ごし、今でもぽろりと土佐弁が会話の中で出てきます。高知県で過ごした記憶は、田島征三の創作の源となり今でも作品の底流を流れています。

【関連する絵本】

▼日本の民話&再話シリーズ
≫『ちからたろう』
≫『あたまにかきのき』
≫『きんたろう』
≫『かちかちやま』
≫『ふるやのもり』
▼高知県での記憶を綴ったエッセー
≫『絵の中のぼくの村』

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