鉢&田島征三・絵本と木の実の美術館

冬季休館中| CLOSE

2024.4.20(土)

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EXHIBITION

企画展

春の企画展覧会「少年からみた魚と、魚からみた少女」

2021.04.24 - 2021.07.20

これから展開していく野外の空間絵本「いのちのケハイ」。田島征三が描いた二つの物語を手掛かりに、その想いを発信します。

※会期を7月20日(火)まで延長します

田島征三の空間絵本は、7年をかけ育ててきたビオトープを舞台に、新たな物語「とわちゃんとシナイモツゴ」を表現した場所として踊りだします。
ついに、いのちのケハイを感じられる空間絵本の誕生です。
春は、少年と魚の絵本『つかまえた』の原画の一部と、少女と魚の絵本『とわちゃんとシナイモツゴのトトくん』の習作を展示します。2つの絵本の世界をお楽しみください。

 



絵本『とわちゃんとシナイモツゴ』(今年の夏出版予定 ひだまり舎)
真冬の池の中で見た、シナイモツゴの夢。魚の目から見た池の中や川の流れと、その外に生きる「にんげん」の女の子。新しい切り口で「いのちのケハイ」を描く、田島征三の最新作!




絵本『つかまえた』(2020年 偕成社)
夏のある日、川の浅瀬に大きな魚がいるのを見つけた。水の中で懸命にのばした指が魚にふれると、ぼくは無我夢中でそれをつかまえた。幼少期の実体験を元に描かれ、2020年に話題となった一冊。





展示室のようす(『とわちゃんとシナイモツゴのトトくん』習作と、次の「大地の芸術祭」で展開予定の作品イメージ)


体育館で先行公開中の作品「田に咲く花」(素材:鉄)

2014年夏、休耕田に泥んこになって作ったビオトープ。池の中央には集落の男性たちが集めた丸太が土台になった、8の字型の「鉢の島」が浮かびます。小川を通る山の地下水は、ビオトープの池に流れ込み、田んぼをめぐって谷の下を通る鉢沢川へ流れています。
生活や農業の近代化により一度姿を消した生きものたちが、このビオトープに少しづつ帰って来ています。種類は年々増え、今では絶滅危惧種の水生生物も生息するようになりました。
定期的な生きものの観察会に加え、専門家による水質調査や集落内の生物調査も継続中です。里山の豊かさや、守るべき生きものたちのことを、田島征三のアート作品として絵本と木の実の美術館から発信していきます。



Photo by Nakamura Osamu

田島征三の本を、カエルや鳥の声を聴きながら読む


田島征三の絵本をゆっくり読むことができる、くさむらの本棚ある「くさむらの部屋」。

Photo by Akimoto Shigeru

田島征三 Tashima Seizo

1940年大阪府生まれ。幼少期を高知県で過ごす。2009年「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」を開館。1969年『ちからたろう』でブラティスラヴァ世界絵本原画展(BIB)金のりんご賞受賞を皮切りに、講談社出版文化賞、小学館絵画賞、絵本にっぽん賞、日本絵本賞、巖谷小波賞など受賞多数。2020年国際アンデルセン賞最終候補に選ばれた。

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