春の企画展覧会「木ノ実がうたう アートはおどる」
2023.04.29 - 2023.07.02
『ガオ』(2001年)、『モクレンおじさん』(2005年)に続き、木の実の絵本第3弾である『きのみのぼうけん』を昨年発表した田島征三。 本企画展では、これまでの木の実の作品過程や、長年木の実の声を聴き、命の躍動感を実現してきた作家の新境地を切り開いた作品群を展示します。
田島征三が木の実を使って創作したはじめての絵本『ガオ』。東京の旧日の出村での自給自足生活していた田島は、ゴミ処分場建設の影響で胃癌を患い、展示療養のために伊豆高原へ移り住みます。毎日の散歩で拾い始めた木の実を使った『ガオ」を皮切りに、絵本だけでなく壮大なアート作品を多数発表してきました。田島征三のアートをつくる素材として、今も木の実は大活躍です。真っ赤なシロダモの木の実が集まって、一匹の山犬に。木の実の大きさやカタチはさまざまで、山犬の姿は自由自在に変化します。自然界では、もしかしたら本当にこんなことが起きているかも?!

- 出版社 福音館書店
- 作者 作 田島征三
- 発行年 2005年
- その他 撮影:酒井敦 レイアウト:塩沢文男

- 出版社 福音館書店
- 作者 作 田島 征三
- 発行年 2005年
- その他 写真 酒井 敦
Photo by Akimoto Shigeru
田島征三 Tashima Seizo
1940年大阪府生まれ。幼少期を高知県で過ごす。2009年「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」を開館。1969年『ちからたろう』でブラティスラヴァ世界絵本原画展(BIB)金のりんご賞受賞を皮切りに、講談社出版文化賞、小学館絵画賞、絵本にっぽん賞、日本絵本賞、巖谷小波賞など受賞多数。2020年国際アンデルセン賞最終候補に選ばれた。2021年『つかまえた』が産経児童出版文化賞/美術賞を受賞、第56回ENEOS児童文化賞を受賞。