鉢&田島征三・絵本と木の実の美術館

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Tashima Seizo Picture book field

絵本のはらっぱ

絵本『ちからたろう』で共作した今江祥智とともに送る、気弱で優しい龍のお話です。

出版社
BL出版
作者
今江祥智 文  田島征三 絵
発行年
2004年
価格
1540円(税込)

竜神さまのお話は昔話によく登場します。雨を降らせる神様として知られています。
このお話も最後のシーンで龍が雨を降らせ、日照り続きの人々に喜ばれます。気弱な龍の心の内や、そんな龍の表情が印象的です。最後に沼から飛び出すシーンは、迫力あふれた見せ場です。絵本は手の中に納まりますが、お話に入り込んだ子どもたちには、龍の姿がとても大きく感じるのだと思います。

【関連する絵本】

▼日本の伝説や民話シリーズ
≫『きんたろう』
≫『ばけものでら』
≫『あたまにかきのき』
≫『かちかちやま』
≫『ふるやのもり』
≫『花じんま』

今江祥智

1932年大阪生まれ。同志社大学文学部卒業。中学教師、児童図書編集者をしながら執筆活動に入る。1968年、京都に移り、聖母女学院短大で児童文学を講じる。50歳から執筆に専念。童話や小説から翻訳や評論まで幅広く手がける。『ぼんぼん』で日本児童文学者協会賞、それに続く『兄貴』で野間児童文芸賞、『おれたちのおふくろ』『牧歌』を含む「ぼんぼん四部作」で路傍の石文学賞を受賞。そのほかに『山のむこうは青い海だった』『優しさごっこ』『写楽暗殺』『物語100, 今江祥智』『ひげがあろうが なかろうが』『桜桃のみのるころ』『幸福の擁護』などがある。2015年死去。

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